コスラエ島
ワルング村へ

コスラエ島の香り
コスラエ島のワルング村へ

唯一の交通手段がボートのみの「ワルング村」へコスラエ島には島一周を通る舗装した道路がまだありません。西南のエリアへはまだ道が無い為、唯一の交通手段はボートとなっている 「ワルング村」 があります。どんな生活を送っているのかとても興味を持っていましたので、是非訪れてみたいポイントの1つです。

コスラエ観光局長のGrantさんのアレンジで、ワルング村出身のコスラエ州議員 ニモさん(男性)がガイド兼 ボートオペレーターとして同行して頂けることになります。願っても無い方とご一緒できてとてもラッキーです。天候は晴で昨日苦労して登ったフィンコール山を眺めながら、ワルング村へボートで向かいます。約20分程度。村はビーチ沿いにズット何マイルも続いているのですが、学校や教会があるメインのエリアに船を着けて頂けます。船着場などはなく自然のビーチに乗り上げての上陸ですよ。

村唯一の小学校は高台にあって眺めがよい素敵な環境です上陸して小学校に向かいます。今夏休みとのことで学校には子供達は残念ながら居ませんが、高台にあってとても眺めが良く、直ぐ裏手には山があるので緑豊で美しい鳥達がたくさんたむろって居るのが見えます。こんな環境で勉強できるなんて羨ましい!と思ってしまいます。

学校は日本からの援助で建てられたとの事で貯水タンクもあって平屋の立派な造りです。ワルング村の人口は大体ですが300名前後との事。小学校までは子供達はこちらで過ごすのですが、卒業後は皆、本島というかメインの島の学校へ通います。

自給自足の生活で静かに暮らしている村

300名の村人には仕事がない現実!ウィークデイは親類などの家で過ごして学校通いをするのですが、週末になるとボートでワルング村に戻ってきて、家族で過ごすのだそうす。日曜日には教会へ皆で訪れてミサをされ、そして月曜にはまたボートで本島へ。という生活とのこと。

卒業後は皆ハワイやグアムなどに出て行くのだそうですが、この村に戻ってくる人はいるのですか。と質問すると、仕事が無いので・・・との回答。ちょっと寂しさを感じますが、それではここに居る約300名の方は何をして過ごしているのですか。と問うてみると、山からタロイモを採って来たり、海で魚を採ってきたりと・・・自給自足の生活で静かに暮らしている。との事です。

住居は質素な造りのものがほとんどです最初なんて良い生活なんだろう。と思いましたが、きっと1or2日で体験生活であれば良いかもしれないけど、生きる為の生活のみで生き甲斐というか目標もなく過ごす生活は自分には無理だな~と感じてしまいます。住居はトタンの板を重ねた質素な造りの物がほとんどで、中にはもう人も住んでいないと思えるような家も多く目にします。生活必需品のお水などは船で運んでくるようです。お部屋の中までは失礼にあたるので見ませんでしたが、電気なども通っていないと思います。

生活スタイルは質素でも豊な心を感じます

皆で悲しみや楽しみを共有する文化を持ち合わせているのでしょう!村人がほとんど居ないことに気が付きます。聞くとワルング村出身の方がメインの村で昨日亡くなってしまったので、皆お葬式に参列する為に村を離れている。とのこと。親類だけが参列するのでは・・・?というよりもここでは皆が親類のような生活を普段からしているので、皆で最後のお別れに行くのだそうです。核家族の進んでいる我々日本人には羨ましい絆を感じてしまいます。

ちょうどそのお葬式へ参列するという1団がボートに荷を積んでいるところに出くわしたのですが、タロイモやバナナ・パンの実などをボートいっぱいに積んで葬式に向かいます。皆で悲しみを分かち合い、皆で楽しみ共有する。という支えあう文化なのだと思います。物質的に豊では有っても、どこかでぽっかりと寂しい空間を持ち合わせている我々とは違い、彼らが大きく見えます。こういう面では生活スタイルは質素ですが、豊な心を持っている方たちだナ~と羨ましく思います。

開発との狭間で!

道路建設に村人の半分は賛成・半分は反対ニモさんからちょっと残念な話も聞かされます。日本の援助でこのワルング村にも道路が敷かれる。とのこと。メインの島の人たちからするとほとんど方は賛成なのだそうですが、ワルング村の方達は半分は賛成。半分は静かな生活を奪われてしまう。という事で反対。意見が割れているそうです。

ちょっと訪れただけの観光客が意見など述べる権利はないと思いますが、あへて言わせていただくと道路にはもちろん反対です。この様な生活スタイルが残っている事がコスラエ島へ訪れる1つの魅力にもなっている為で、開通すればきっとメインの村と同じになってしまい魅力は全くなくなってしまいます。

勝手な願い!どうぞこのままの自然を残しておいて欲しいですまた、道路を開通する為にはマングローブ林の一画をつぶす事にもなるようなので、この点でもとても反対です。コスラエには観光やローカルの漁業も含め立ち入り禁止のエリアがいくつもありますが、この1つのエリアが開通計画とバッティングするそうです。その為、橋を掛ける計画も出ているようで、話は具体的なレベルのようです。

コスラエ島全体にとってはきっと道が開通すれば流通がスムーズに行くので生活レベルも向上するでしょうが、貴重な自然のことを考えると、どうしてもそのままにしておいて頂きたい気持ちでいっぱいです。

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